2007年度第4回研究会
ナイジェリアの王を生み出す人々
――ポスト植民地時代の「首長位の復活」と非集権的社会

松本 尚之 さん(東洋大学国際共生社会研究センター研究)

□ 日時 2007年10月22日(月) 18:10〜19:40
□ 場所 東洋大学白山校舎 5101教室

□ 要旨 ポスト植民地時代のアフリカ諸国において、特に1990年代に入って顕著となった現象の一つに、「首長位の復活」と呼ばれるものがある。多民族が共生するアフリカの様々な国で、国家が各民族の王や首長を保護し地域社会の代表として一定の権限を与える政策をとっており、近代国家と伝統的権威者が並び立つ状況が見られるのである。  本発表では、ナイジェリアのイボ社会を事例とし、「首長位の復活」と呼ばれる現象が、もともと王や首長と呼べる権威者をもたない非集権制の社会に与えた影響を論じる。国家政策を契機として創られた権威者の地位が持つ正統性の源を分析し、国家に包摂された現代のアフリカの社会的文脈において、王や首長の地位が持つ役割や意味について考えてみたい。

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