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2008年度第2回研究会 |
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フェアトレードと文化
――大学における文化人類学教育の試みとして
子島 進 さん(東洋大学国際地域学部)
□ 日時 2008年5月26日(月) 18:10〜19:40
□ 場所 東洋大学白山校舎 5405教室
□ 要旨
多くの文化人類学者は、文化人類学部(学科)に所属することなく、文化人類学の講義やゼミを担当している。そして、それぞれの置かれた立場で、専門と学部カラーとを接合する試行錯誤を繰り返しているものと思われる。今回は、そのような試みの一環として、フェアトレードを取り入れた事例を紹介したい。 発表者の所属する国際地域学部は、「国際協力と地域の活性化」をテーマとする学部である。この学部に所属する最初の文化人類学の研究者として、発表者は04年度から採用された(08年度より、人類学者は2人となった)。フェアトレードは「国際協力の新しい形」として注目を浴びている。また学生と行っている地元の商業施設での販売は、ささやかながらも地域の活性化に貢献するものでもある。また、よく知られるコーヒーやバナナ等の食品にとどまらず、刺繍や絵画などの「文化的な素材」が活用されていることも、フェアトレードの特色となっている。フェアトレードのこのような特徴を組み合わせることで、グローバルな文脈で生成される文化、生産者と消費者、その媒介となるNGO等に着目した文化人類学の研究と、国際協力の実践の両立を目指すことが可能になると考える次第である。
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