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2008年度第3回研究会 |
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ベナンにおける民主化
――政治、宗教、メディアへの人類学的考察から
田中 正隆さん(高千穂大学人間科学部)
□ 日時 2008年6月23日(月) 18:10〜19:40
□ 場所 東洋大学白山校舎 5401教室
□ 要旨
1990年初頭の社会主義体制の崩壊から、アフリカ諸社会は、東欧やラテン・アメリカと同様に、民主化路線へと転ずることになった。各国の政治体制は、権威主義的な無党、一党体制から複数政党制へ移行し、自由選挙による議会制、大統領選挙が行なわれている。こうした政治変動を間近に見聞しつつ、近年、社会運動、民主主義、ネオリベラリズムの人類学などの名称で「政治的なるもの」や「社会的なるもの」の検討がなされている。また、仏系政治学サークルは、現代政治の領域に対しての宗教や文化的領域の重要性を認識し、いかにそれらが密接に連関し、現実の場を構成しているのかを解き明かそうとしている。アフリカ民主化のモデル国とされるベナンでは、90年代初頭に国家アイデンティティのための伝統信仰再興がなされた。経済の停滞に悩みつつも2006年には平和裏に新大統領が誕生し、順調に世代交代が行われている。本報告ではベナンの近現代史を背景に、伝統信仰ブードゥ(ヴォドゥン)と政治、経済、メディアの連関を調査事例にもとづいて紹介する。
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