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2012年度第2回研究会 |
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ナマコを捕る技法 タイの少数民族モーケンによる潜水漁の諸相
鈴木 佑記さん(日本学術振興会特別研究員PD)
□日時 5月28日(月)18時10分〜
□場所 東洋大学白山キャンパス 5403教室
□要旨
視覚器官を持たないナマコの「マナコ」を通して、アジアの人びととナマコの交流史を描いたのは鶴見良行である(1990『ナマコの眼』筑摩書房)。それから20年後には、赤嶺淳がナマコに着目し、グローバルに展開される生物保全と食文化をめぐる問題について論じている(2010『ナマコを歩く』新泉社)。両著者とも現場を歩き、人びとの活動を見聞きしてナマコの生産・流通・消費の実態を明らかにしている。しかしながら、流通・消費に関する「厚い記述」に比して生産に関する記述は十分であるとはいえず、ナマコの捕獲方法については不明な点が多い。そこで本発表では、タイの少数民族モーケンによる潜水漁を事例として取り上げ、ナマコの生産の基底部分を成す「捕る」という行為に焦点を当てる。タイ政府が推進したアンダマン海域の国立公園化の動きと同海域を襲った2004年インド洋大津波の影響が、モーケンによるナマコ漁にいかなる変化を与えたのか、また彼らがその変化にいかに対応しているのかを明らかにする。そうすることで、動態的な生産の現場を浮かび上がらせることを試みる。
※終了後、白山近隣で懇親会を予定しております。
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白山人類学研究会世話人
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運営委員: 植野 弘子 長津 一史 山本 須美子
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