第8回白山人類学研究フォーラム
ヨーロッパにおける移民第二世代の学校適応
――教育人類学的アプローチ

□日時 11月7日(土)13時00分〜17時30分
□場所 東洋大学白山キャンパス 8302教室(8号館3階)
       (地下鉄東京メトロ本駒込駅、または都営地下鉄白山駅)
       http://www.toyo.ac.jp/access/hakusan_j.html        

□趣旨
今年1月フランス・パリでの預言者ムハンマドの風刺画を掲載した出版社が襲撃されたテロ事件に象徴されるように、第二次世界大戦後ヨーロッパに流入した移民第二世代の社会統合の遅れは社会問題化し、その根底には、主流社会の学校からの中退や低学力といった学校不適応に関わる問題があることが指摘されている。他方で、特に中国系や東南アジア系、インド系第二世代は多数派の子どもよりも高い学業成績を上げ、またトルコ系やモロッコ系等問題とされているイスラム系第二世代の中にも学校に適応し、社会的上昇を遂げ都市のミドルクラスに参入する者も現れている。 本フォーラムでは、ヨーロッパ諸国における移民第二世代の学校適応をめぐる実態とその背後にある要因を、教育人類学的アプローチから明らかにする。 教育人類学とは教育現象を文化人類学的視角から検討するもので、ここでは、ドイツ、フランス、イギリス、オランダの4ヶ国における移民第二世代の学校適応をめぐる実態とその要因を文化人類学的調査に基づいて、当事者のアイデンティティ形成過程、及び親やコミュニティを含む多角的視点から検討する。それによって、従来の大規模調査では抜け落ちていた点を補うだけではなく、移民第二世代の学校適応をめぐる新たな局面を明らかにしていく。

□プログラム
13:00〜13:15 趣旨説明(山本須美子)
13:15〜13:45 発表@ 石川真作(東北学院大学)
「ヒズメット運動の思想と教育への取り組み――ドイツでの展開を参照として」
13:45〜14:15 発表A 植村清加(東京国際大学)
「フランスのマグレブ系第二世代の学校経験と変化する学校」
14:15〜14:45 発表B 渋谷努(中京大学)
  「パリの移民地区アソシエーションによるセイフティネト」
(休憩)
15:00〜15:30 発表C 安達智史(近畿大学)
  「イスラームと教育――イースト・ロンドンの女性たち」
15:30〜16:00 発表D 鈴木規子(東洋大学)
  「フランスのポルトガル系政治家にみる学校適応と社会的上昇」
16:00〜16:30 発表E 山本須美子(東洋大学)
  「オランダ文氏宗親会の学業達成賞受賞者にみる学校適応の要因」
16:30〜16:40 コメント 丸山英樹(上智大学)
16:40〜16:50 コメント 佐久間孝正(東京女子大学名誉教授)
16:50〜17:30 ディスカッション


※本フォーラムは、科学研究費事業「EUにおける移民第二世代の学校適応に関する教育人類学的研究」」代表:山本須美子[東洋大学])との共催です。
※終了後、白山近隣で懇親会を予定しております。



白山人類学研究会世話人
代表:松本 誠一
運営委員: 植野 弘子 長津 一史 山本 須美子
お問い合わせは、研究会事務局hakusanjinrui=gmail.com(=を@にかえてください) まで。
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