2016年度2回白山人類学研究会
林産物交易が編み上げたボルネオの後背地社会:形成過程からの考察

佐久間 香子さん(京都大学東南アジア研究所)

□日時 2016年6月20日(月)18時15分〜
□場所 東洋大学白山キャンパス 8305教室
       (地下鉄東京メトロ本駒込駅、または都営地下鉄白山駅)
       http://www.toyo.ac.jp/access/hakusan_j.html        
□要旨
 ボルネオ島は東南アジア島嶼域の中でもマレーシア、インドネシア、ブルネイの3か国が領有する唯一の島であり、地理的・文化的に東南アジア島嶼地域の中心に位置している。歴史的観点からみれば、海洋交易における一大資源産出地であると同時に航路上の重要な中継地点として、近隣の島々、中国などのユーラシア大陸、そして西欧列強から多様な人びとが往来してきた重要地点でもあった。海を行き交った海洋貿易に連動して栄枯盛衰を経験したのは港市だけではない。ボルネオ島の一次産品を産出してきた後背地において、交易はいかなる影響をもたらしてきたのかについては、人類学からも歴史学からもあまり関心が払われてこなかった。そこで本報告では、ボルネオの林産物の河川交易が後背地社会に及ぼした影響に着目する。林産物の中でも、本報告ではツバメの巣を取り上げ、その採集と交易の拠点村落が流域レベルでの政治的経済的リーダーとなっていく過程を明らかにする。加えて、近年のツバメの巣の流通・消費について若干の考察を紹介する。



※終了後、白山近隣で懇親会を予定しております。



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