2018年度第5回白山人類学研究会
日中国際結婚家庭におけるバイリンガル教育にむけたの言語的実践

戴寧さん(首都大学東京大学院博士後期課程)

□日時 2018年10月15日(月)18:15〜
□場所 東洋大学白山キャンパス 8305教室
       (地下鉄東京メトロ本駒込駅、または都営地下鉄白山駅)
       http://www.toyo.ac.jp/access/hakusan_j.html        
□要旨
 異なる文化的背景の親を持つ日中国際児自身は、姓名や外見から異質性が顕著でないものの、中国人である親が日常的、非日常的に持ち込んだ周囲との異質性を感じつつも、日本的価値観に深く影響され、日本人として生きることを自然に選択することが多い。その背後に考えられる一つの理由としては、平等性と同質性を重視される学校という場で、かれらは「日本人になる」ことをしばしば求められ、あえて多様な背景をもつことを強調せず、日本人としての立ち居振る舞いに傾斜しがちである。とはいえ、いわゆる「日本人」とは違うことは、かれらの言語や居住地の選択を広げると同時に、自分自身の存在に対する疑問や困惑を生むきっかけともなる。したがって、本発表ではもう一つの教育現場である家庭に目を転じることで、国際結婚家庭におけるバイリンガル教育はどのようにして可能になるのか、具体的には、それについて親がとる教育戦略がいかに機能するのか、さらには、国際児がそれらに対して、いかに「柔軟」な働きをしているのかについて考察する。そうすることで、学校教育のみを通じては見えにくい日中国際児の主体性のあり方を切り出してみたい。







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