2019年度第12回白山人類学研究フォーラム
在日コリアンを中心とするマイノリティとその地域性について


□日時 2019年11月23日(土)13:00〜17:00
□場所 東洋大学白山キャンパス 8305教室(8号館3階)
       (地下鉄東京メトロ本駒込駅、または都営地下鉄白山駅)
       http://www.toyo.ac.jp/access/hakusan_j.html
       
□趣旨
 在日コリアンが集住する地域は、歴史的経緯により産業労働者として生計を立てていたことから、主に都市部であることは自明のものである。その中でもっとも人口が集中しているのは大阪府であり、2018年度法務省在留外国人統計では、約10万人となっている。彼ら/彼女らは戦前から日本社会に定着し、それぞれの「地域」で異なった生活の様相を呈しているが、地域性に着目した検討は数少ない。本フォーラムでは、大阪府下の大阪市生野区、八尾市、堺市を取り上げ、各事例にみる地域性が、在日コリアンの生活実態やアイデンティティ形成とどのように関わっているのかを明らかにすることを目的とする。具体的には、済州島出身の在日一世、二世が多く居住する生野区における高齢者問題、八尾市における子ども会の権利運動、そして、その記録が社会史的にも脱落していた堺市における在日コリアンと被差別部落民が構築する生活世界を検討する。さらに、神戸市在住の奄美出身者にみる同郷性についての報告も含めることによって、基盤となる地域社会の通時的過程を総体的に捉える人類学的視点が重要であることを議論したい。

□プログラム
13:00-13:10 あいさつ 松本誠一(東洋大学・教授)

13:10-13:20 趣旨説明 宮下良子(大阪市立大学/東洋大学アジア文化研究所・客員研究員)

13:20-13:50 発表@ 黒木宏一(新潟工科大学・准教授)
「大阪市生野区におけるデイサービスを拠点とした在日コリアン高齢者の地域生活とその特性」

13:50-14:20 発表A 鄭栄鎭(大阪市立大学・特任講師)
「八尾市における在日朝鮮人コミュニティの形成とトッカビ子ども会をめぐる権利運動について」

(休憩)

14:40-15:10 発表B 中西雄二(東海大学・講師)
「国内移民の定着過程と『同郷性』――神戸在住奄美出身者の事例から」

15:10-15:40 発表C 宮下良子(大阪市立大学/東洋大学アジア文化研究所・客員研究員)
「被差別部落に混住する在日コリアンのエスニシティ――大阪府堺市の事例から」

15:40-16:00 コメント 野村伸一(慶應義塾大学・名誉教授)

16:00-16:20 コメント 伊藤亜人(東京大学・名誉教授)  

16:20-17:00 ディスカッション

懇親会




白山人類学研究会世話人
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