2021年度第5回白山人類学研究会(オンライン開催)
「骨」から問い直す父系観念――台湾における「脱墳墓化」をめぐって



植野弘子(東洋大学)

□日時:2021年12月20日(月)18:15〜 (オンライン開催)

 今回もzoomミーティングを利用してオンラインで開催します。
 参加ご希望の方は以下のフォームからご登録ください。
 研究フォーラムの前日に参加のためのリンクをお送りします。
 https://forms.gle/gncGFrmkKhnPMtS66
 開始の5〜10分前にログインしてください。


□要旨

 台湾においては、「脱墳墓化」ともいうべき状況が進んでいる。埋葬は制限を受け、遺骨は納骨堂に納められ、また樹木葬や散骨が推奨される。漢民族の民俗生殖観では、「父骨女血」といわれるが、父系を象徴する骨−遺骨は、今や家族のなかで世代を越えて意味をもつものではないともいえる。ここには、少子化による父系をたどる継承者の確保の困難とともに、墓地を整理しようとする行政の施策が絡んでいる。台南地域の事例をもとに、伝統的な観念や慣行が劇的に変化したようにみえるこの状況を、子孫にとっての墓の意味づけ、日本統治期の墓地整理に着目し、理念と実践との齟齬、国家と近代化による慣習の改変を視点として考察する。


白山人類学研究会世話人
代表:長津一史
運営委員: 左地亮子 ゴロウィナ・クセーニヤ 山田香織 
波佐間逸博 田所聖志
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