|
2022年度第2回白山人類学研究会(オンライン開催) |
境界の(イ)モビリティ――紛争下における越境と難民居住地の事例から
村橋勲(静岡県立大学・助教)
□日時:2022年5月23日(月)18:15〜 (オンライン開催)
今回もWebex meetingsを利用してオンラインで開催します。
参加ご希望の方は以下のフォームからご登録ください。
アクセス用のリンクについては、例会前日までにご連絡差し上げます。
https://forms.gle/YBU3sJuMMCHRzGva7
開始の5〜10分前にログインしてください。
□要旨
本発表の目的は、国境と難民居住地に共通する特徴として境界(border)に注目し、人為的に作られた境界がヒト、モノ、情報の移動をどのように制約かつ創出するかに関して考察することである。本発表において境界という特徴をもつ事例として主にとりあげるのは、南スーダンとウガンダの国境及びウガンダ中西部に設立されたキリヤンドンゴ難民居住地である。
発表では、まず、南スーダンとウガンダとの国境によって同一の言語を話す人々が分離されながらも、兵士、商人、難民がさまざまな社会的状況の下で越境し、新たな帰属が付与され、かつ獲得してきたことを取り上げる。ここでは、当該地域における、20世紀半ば以降の度重なる紛争と、繰り返される人々の「難民」経験を考慮しなければならない。
次に、難民居住地に関する議論を基に、「難民」と可視化された人々がどのように日常的に受け入れ地域の社会と難民居住地との間を越えて、生計を成り立たせ、社会関係を切り結んでいるかをいくつかの事例をとおして取り上げる。そのなかで、故郷において長引く紛争と難民居住地における不確かな状況に対して、人々がどのように切り抜けようとしているかについて移動を手がかりに分析する。
以上から、国境と難民居住地という境界がどのように人、モノ、情報の移動性(mobility)/不動性(immobility)に影響を及ぼすか。また、それが、社会的な解体を引き起こすと同時に、新たに社会性と繋がりを再創出するという潜在性をもつことについて考察する。
|
白山人類学研究会世話人
代表:長津一史
運営委員: 左地亮子 ゴロウィナ・クセーニヤ 山田香織
波佐間逸博 田所聖志
お問い合わせは、研究会事務局hakusanjinrui=gmail.com(=を@にかえてください) まで。 |
|
|
|
東洋大学社会学部国際社会学科 〒 112-8606 東京都文京区白山5-28-20 TEL 03-3945-7439 FAX 03-3945-7626 |
Copyright 2021 (c) Department of Global Diversity Studies, Toyo University.
All Rights Reserved. 無断転載を禁ず |
|